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持たざる者の生存戦略

人類最底辺に位置する人間の軌跡

アダムとエバ(=イヴ)の関係から考える恋愛学

*注意:ここで,アダムとエバと言っているがこれは別にアダム=男,エバ=女を指しているのではない.アダム=自分,エバ=恋愛対象である.つまり,以下の文章は対象によってはアダム=女,エバ=男と読み替えることも可能ということである(当然,アダム=男,エバ=男の可能性も否定されない).
 
 アダムとエバは善悪の知恵の実(=りんご)を食べたことによって楽園から追放された.聖書によると蛇がエバをそそのかし,エバがアダムにりんごを食べるように勧めたと書いてある.しかし,ここで考えて欲しい.なぜ,アダムはリンゴを食べたのか? 答えは,おそらく,アダムがりんごを食べたのは恐らくエバから勧められたからだろう.そして,アダムとエバは恋人関係にあったと考えられる.しかし,もし,アダムとエバが全くの無関係の他人だったら,アダムはりんごを食べただろうか? 恐らく否だ.普通の人間ならば他人から勧められた食べ物など食さないだろう.つまり,アダムにとってはエバと恋人関係にあったことがこの事例の失敗の原因の一つだと考えられる.
 
 ここからは個人の事例になるが,恐らく私も恋人に勧められたらりんごを食べてしまうだろうし,もし恋人だけ楽園から追放されるぐらいなら,自分もりんごを食べたて楽園から追放されようと考えてしまう方だ.全ての人間がこうだとは言わない.だが,少なくとも私はそういう人間である.つまり,私がアダムと同じ状況に陥ったら恐らく同じ結末を迎えるだろう.私にとっては神様への信仰よりも恋人への愛情の方がより強いのだと思う.
 
 これより,恐らく私は恋人がいない方が良いのだろうと思う.もし,恋人が破滅に向かうなら私自身も甘んじてそれを受け入れるからだ.私の性格的にその状況を回避する方法はない.だがこれを回避する方法がないわけではない.それは,はじめから恋人などつくらないというものである.そうすれば,聖書のアダムのような結末を迎えなくて済む.つまり,恋人を作らないことが私にとっては(=結果論的にアダムにとっても)良いことなのだろう.私は神様にこう祈らなければならない,”どうか,恋人ができませんように”,と.
 
 さて,余談だが,恋人を作らない方法は簡単である.恋愛対象(=ここで,異性としなかったのは恋愛対象は個人に依存するからである.ちなみに,私にとっての恋愛対象は異性であることを明記しておく)と距離を取ればいい.嫌われるという方針も悪くはないが,そうすると恐らく社会的に不利な立場になるだろう.つまり,遠ざけ過ぎず,近づきすぎない,微妙な距離を取ることが必要だ.それに,根本的に恋人を作るための行動をしないというのも重要だ.例えば,ナンパなんてもってのほかである.
 
 しかし,そうは言っても20数年生きてきた以上,誰かを好きになってしまう可能性はある.これが一番危険なパターンである.好きではない誰かからの告白を断るのは簡単だろうが,もし,好きな人から告白されたらどうだろうか.恐らく,多くの人は付き合ってしまうだろう(意志の強い人間は付き合わない選択をするだろうが,私には不可能だろう).これを回避するには,誰も好きにならないという選択が必要になる.よく,好きな人ができなくて悩んでいる人がいるが,私にとっては逆に好都合なのだ.ここで,先ほどの神様への願いはこういう風に解釈することができるかもしれない,”どうか,私に好きな人ができませんように”と.
 
 さて,ここで,少しだけ面白い考察を付け加えておこうと思う.上記の考えに従えば,自分自身もエバになり得るということである.つまり,ヘビにだまされてアダムを破滅させる役目である.自分が誰かに好意を持つという行為,そして,誰かに告白するという行為はもしかしたら相手(=アダム)を破滅させる行為なのかもしれない.そういう観点からも誰かを好きになるという行為は危険なのかもしれない.(ここからは,当然,ヘビのような得体の知れない存在の誘惑に乗るべきではないという教訓も存在する.言い換えれば,ヘビのような存在(=神様以外の存在=自分以外の人間)は何かしらの目的を持って自らに接触してきていることを意識して相手をしなくてはならいということだ.これはこれで面白そうな考察ができそうなので,今度,別に投稿しようと思う)
 
(以下アニメ・ピングドラムのネタバレ含むので注意されたし)
 ついでに,私は輪わるピングドラムが好きなのだが,ピングドラムでは”運命の果実(=りんご)を一緒に食べよう”というセリフが非常に重要になってくる.これは,つまり,”共に原罪を犯し楽園から追放されよう”=”共犯になろう”=”運命共同体になろう”という意味にも捉えることができる.つまり,原罪を犯し,共犯となることで,互いに相手を裏切ることができない関係を構築するということが恋愛の本質であるのかもしれないと追記しておく.